RubyKaigi Takeout 2020

9月4日・5日にオンラインで開催されたRubyKaigi Takeout 2020を聴いた.本来は4月に松本で開催の予定で,去年の福岡のように今年もWi-Fiの手伝いをするつもりでいたので,仮想開催になってしまったのは残念だったけれど,いつものRubyKaigiの雰囲気は感じられるイベントでとても楽しかった.

2月10日(会場下見)

今年も会場下見に呼んでもらったので同行する.松本は-8/5 °Cの予報らしい.都内の通勤ラッシュを避けたかったので,新宿7時発のあずさを前の晩にえきネットで予約していた.6時過ぎに家の最寄り駅で発券しようとすると「クレジットカードの取り扱いができません.みどりの窓口に行ってください」とエラーが出る.窓口がない駅なので,改札の係員に訊いたところ「初電から東日本管内でクレジットカード使えないみたいなんですよ.こういうときどうしたらいいんでしょうね〜?」と言われてしまい,どうしたらいいんでしょうね〜の気持ちになる.新宿まで行って訊いてみるのでと言って乗車駅証明をもらって乗る.少し早めに家を出ていてよかった.

新宿に着いて東口のみどりの窓口で確認すると,「着く頃には復旧しているはずなので,このまま乗っていって着駅で発券してください」となった.あずさに乗ってインターネットをしていると7時過ぎにNHKから記事がでているのを見つけて,全国のJRでクレジットカード決済が死んでいるらしいのを知った.大きいシステムはたいへんだ.東の特急は予約済みの緑ランプが点いていると検札がないので特におもしろいイベントも発生せず寝ているうちに松本に着いていた.

松本で駅員に事情を話すと「あっ,それがもう発券できるようになったんですよ!」とすごく嬉しそうな声音で言われ,お仕事ご苦労さまですの気持ちになる.改札外のみどりの券売機まで案内され,発券した瞬間にきっぷを回収された——ということがあってなんとか到着した.振り向くと@sorahがいてちょっとびっくりした(おはよう).

松本城にいた,かわいいマスコット.

松本に来るのは初めてなので(正確には,乗り換えで駅前のバスターミナルを一瞬だけあるいたことがある),松本城天守を眺めにゆく.お城の木の床が冷たすぎて展示品をじっくり見る気になれなかったので登って降りるだけになってしまった.他にすることがないので商店街を歩いて,最近できたらしいイオンモールをぐるっと一周して,お蕎麦を食べる.お蕎麦屋さんでのんびりしつつ,はるばる京都から来た@nna774と合流.

13時からまつもと市民芸術館の下見.会場内を一通りみせていただきながら,各部屋と廊下の長さを測ってまわる.この建物には構内LAN配線がなく部屋間に自前で引く必要があるのだけれど(会議場ではないからね),ケーブルの通らない扉があってどうしよう?という話を聞いていたが,光ファイバーなら通ることがわかったので今年は部屋間の配線はみんなファイバーになりそう.扉の問題以前に廊下が長いのでUTPだと厳しそうなのだけれど.小ホールは音響機器の工事をしているらしく中を見られなかったので,もう一回くることになるのかな.

下見を終えて,イオンモールのミスタードーナツで図面の清書をする.iPadでPDFの図面を拡大すると,無限の解像度で書き込みできることに気づいて革命的だと思った(という話をしたら「そうだね」って言われてしまった).松本ブルワリーのタップルームでビールを眺めて,長野経由で帰宅.長野駅では雪がふっていた.

2月29日

疫病の影響であちこちの会議が中止・延期になっていて大変そうと思っていると,RubyKaigiからも延期の発表があった.米国から日本への渡航警戒レベルあがってしまうと国際会議はつらいのだろうね.そういうわけで来月4日に予定されていた下見もひとまず延期になった.秋には落ち着いているとよいけれど.

4月1日

国内の新規感染者が超線形に増えはじめていて,11日に延期されていた下見は中止.ヨーロッパでも感染が広がっている.

4月8日

本来ならいまごろ会場で設営をしていたのにな.松本はきっと桜もきれいな時期だったので残念だ.2月末の時点では世界のあらゆる国が国境を閉ざすような状況にまでなるとは予想できていなかったなあ.米国で大流行が始まっていて,5ヶ月後に海外旅行ができる世界に戻っているとは思えなくなってきた.

6月4日

オフラインでの会議の開催は中止になった(そして,Wi-Fi班も解散となった).かなしいな.日本はひと山越えてもうひと山来るかどうか心配という具合だけれど,地球全体では事態は悪くなる一方だ.

9月4日・5日(RubyKaigi Takeout 2020)

初日の「開発者会議ラジオ」や2日目の「感想戦」をぼんやり聴いているとRubyKaigiでいつも見る人達が喋っていて,会場にいるような気分もしてきて楽しかった.でも,これは過去に何度かRubyKaigiに参加していてみなさんの人柄を知っているからであって,今年は新しい人と知り合うことができなかったし,初めから今年のような状況だとコミュニティに所属しているような感覚は得られなかったかもしれないと思う.会議の設営や当日スタッフの手伝いをするのは結構たのしくて好きだったので,RubyKaigiに限らず催しを開けない情勢が長く続くと考えるととても寂しくなってくる.